落雷、積雪、
経年劣化。
なにが来ようと、
ETCを守り抜く。
- 通信岩崎 智信
- 甲府道路事務所
施設第一課 ETC保全管理班
2016年度入社
高速道路は、
最新技術でできている。
ETCやハイウェイラジオ、移動無線。高速道路には実に様々な通信設備が設置されています。大学で無線工学やネットワークについて専攻していた私には、日々学ぶことの多いとても魅力的な環境です。通信分野の仕事は、大きく点検と保全管理に分かれ、私が担当するのはETC設備の保全管理業務。劣化してきたETCがあれば設備交換を検討しますが、その際、最新の通信技術をメーカーなどに問い合わせする機会も多いです。本線の真ん中に光ケーブルが走っているのですが、現場ではそのようなプログラムを組む仕組みも、間近で見ることができます。一方で、ETCは屋外に設置する通信設備なので、故障対応が多いのもこの仕事の特徴。これまでにも何度か、大規模な故障対応を経験してきました。

突然の大規模停電、
「大変なことになるぞ」。
落雷により大規模停電が発生したときのことは一生忘れません。小淵沢から韮崎にかけての広範囲が真っ暗になり、その区間のETC設備がシャットダウンしてしまったんです。即座に、施設制御室から「UPS(無停電電源装置)重故障」という一番重度の高いアラームが鳴りました。「これは大変なことになるぞ」と、現場に急行。ETC設備が故障した場合はバックアップレーンを動かしながら復旧作業にあたるのですが、このときは全てのレーンが故障。社内外の様々な関係者が協力し合い、対応にあたりました。必死になって復旧作業を進め、3時間かけてようやく復旧できたときは嬉しかったですし、本当に安堵しました。この一件から、突発的な出来事にもすぐ対応でき だけの引き出しを持っておくことが、重要なんだなと再認識しました。

先手先手の行動が、
安全安心をつくる。
高速道路をいつも安心してご利用いただけるように、できることはなんでもします。復旧作業をより迅速に行うには、知識や経験量の引き出しが物を言います。そこで、設備メーカーの製品研修会に積極的に参加。通信はもちろん、電気や機械に関する専門知識も貪欲に吸収します。また、故障そのものを未然に防ぐ予防保全も重要。点検班からなんらかの問題が報告されれば、すぐに改善策を打ちます。たとえば、クルマを検知するセンサーに雪が積もり、ETCのバーが誤作動するという問題が報告されたとき。寒冷地の似たような事例を調べ、すぐにヒーターを設置しました。幅広い知識を蓄えるとともに、問題が大きくならないうちに先手先手で行動する。これを日々心がけ、今後もずっと安全安心をつくっていきたいと思います。
ONE DAY SCHEDULEある1日のスケジュール
- 9:00
- 出社後、朝礼
メールチェック
- 9:30
- 工事資料作成
故障対応後の報告資料作成
- 12:00
- 昼食
- 13:00
- 工事立会い
- 16:30
- 工事資料作成
故障対応後の報告資料作成
- 17:30
- 退社
- 仕事の相棒紹介
テスター(小型電流電圧計) - 点検のときや、ETCが故障したときに使用。設備にかかる電圧が許容値に収まっているか確認したり、電気が届いているかを確認したりします。絶縁抵抗を測定するメガーとともに、頻繁に使用する工具です。